さて続いては、「ホームページ(ホームページ)」と「実店舗」の違いについてお話ししてみましょう。
実店舗と何が違うのか?
まず、街の婦人服屋さんを考えてみましょう。
1時間に10名の人が来店して、そのうちの1人が15,000円のセーターを購入したとします。
1日に10時間、店を開いていたとすると、
1日あたりの来店客数 : 100名
1日あたりの購買客数 : 10名
顧客1人あたりの購買単価 : 15,000円
来店客数に対する購買率 : 10%
という数値を仮定してみましょう。
まあ、これは仮定の数字なので、実際の数値とは多少異なると思いますが、この数字をホームページのそれと比較してみます。
顧客単価の違い
ホームページと実際の店舗で、最も大きな違いは、顧客1人あたりの購買単価です。
ホームページは実店舗と違って、商品を手にとって見ることができません。そのため、最初のうちは高額な商品は中々売れないのです。
初めてアクセスしたホームページで、いきなり何万円もする商品を買う人はほとんどいません。人から紹介されたとか、雑誌に載っていた、というケースを除けば、初めてアクセスした人は、全く購入しないか、購入するとしても低価格の物を購入します。
実店舗であれば、セーターを「実際に手にとった」上で購入決定をしますから、1万円以上の商品でも、全く問題ありません。
しかしながら、実際に商品を手に取る事ができないインターネットでは、どうしても「騙されるのでは?」という不安が先に立ちます。当然、1万円以上もするような高額な商品はなかなか売れない訳です。
なお、2回目以降のリピート購買であれば、1回目の購買で実績を積んでいますから、お客さんも安心して高額商品を購入してくれます。
しかし、初めてサイトにアクセスした新規のお客さんに、高額の商品を買ってもらうのは相当に大変です。
消費者の抵抗価格
ちなみに、ネット上では「消費者の抵抗価格」というのがあります。一般消費者が初めて訪れるホームページで、商品を購入する上限価格は「3,000円」と言われています。
もちろん、そのホームページに信頼性があるとか、非常に珍しい商品を扱っているとか、あるいはホームページのコンテンツが良くできていて思わず買いたくなってしまう、といった場合は、もっと高額な商品が売れたりもします。
でも、通常は3,000円くらいの商品しか、新規のお客さんは買ってくれない、と思った方が無難です。
従って、実店舗で1万円以上の商品が売れるからと言って、ホームページで同じように高額な商品が売れると考えるのは早計だということになります。
購買率の違い
二つ目に違うのは、来店客数に占める購買者数の違いです。
先ほどの実店舗の例では、10人来店して1人がセーターを買うという仮定を設けました。購買率「10%」というわけです。もちろんこの数値は、取扱商品や立地によって上下するでしょうが、まあこんなもんだと思います。
ところが、ホームページで購買率10%というのは、ほとんど驚異的な数字です。
通常は、0.2%〜0.5%くらい
良くできたサイトで、1%〜2%程度
5%を越えていたとしたら、無茶苦茶優秀なサイト
と考えてもらって良いです。
実店舗に比べて、インターネットではホームページを訪問するのが非常に簡単です。マウスのクリック1つで、サイトアクセスできるということは、逆に冷やかし客がたくさん訪れるということになります。
従って、アクセスが増えても、ちっとも購買に結びつかないということは良くあるケースなのです。
実店舗では10人に1人が商品を買ってくれるとしても、ホームページでは200人に1人しか買ってくれないのです。
ホームページの平均月商は?
さて、少し見方を変えて、一般的な中小企業のホームページで、売上がどれ位あるかを考えてみましょう。
先ほどの前提値をもう一度書き出してみましょう。
客単価 3,000円
購買率 0.5%(200人に1人が購入)
1日のアクセス数 50人(1日の来店客数)
上記の前提値に基づいて売上を考えると、来店(アクセス)200人に1人しか購入してくれなくて、1日の平均来店客(アクセス)数が50人とすると、4日に1人しか買ってくれないことになります。
そして客単価が3,000円ですから、売上としては、
4日に3,000円
ということになります。
とすると、これを月商に換算すると、
1ヶ月の売上 = 22,500円 (30 ÷ 4 * 3,000円)
にしかならないのです。
多くのホームページの月商は、たったの「2万円ちょっと」というのが現実なのです。
ホームページ活用のポイントは?
このように、お客さんは、ホームページ上で「実店舗」と違う行動パターンをとります。
このホームページの行動パターンを前提にすると、下記のような対応を取るのが効果的です。
一つ目は、「新規顧客」には「低額商品」、一方「リピーター」には「高額商品」を売るようにサイト設計を行うことです。当然、リピート客を誘導するための仕組みをあわせて構築する必要があります。
二つ目は、0.2〜0.5%の購買率を引き上げるようなサイト設計を行うことです。購買率があがれば、売上げに直結しますから、効果は大きいわけです。
具体的な手法については、この後お話ししていきますが、ここで再度覚えておいて頂きたいのは、
「実店舗とホームページは異なる」
という点です。
商売につながるホームページを作成できるかどうかは、「既存の実店舗の概念にとらわれずに、ホームページにあった商売ができるか」どうかに依存します。
ですからこの点だけは、ぜひお間違えの無いようにして下さいね。
さて続いては、ホームページ上でどのように「営業」していくかを考えてみましょう。
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